- かけ
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かけ【掛け】※一※ (名)(1)「掛け売り」「掛け買い」の略。
「~で買う」
(2)売り掛け金。 また, 買い掛け金。「~がたまる」
(3)卸値の定価に対する割合。→ がけ(掛)(4)「かけそば」「かけうどん」の略。(5)相撲の手。 足をかけて攻める技の総称。「~投げ」「外(内)~(ガケ)」
(6)「打ち掛け」の略。(7)帯の締めはじめる方の端。(8)名詞の下に付いて, それを掛けておく物の意を表す。「帽子~」「衣紋~」
(9)何かに関連づけて, 言葉に出して言うこと。「玉だすきに~のよろしく/万葉 5」
(10)計画。 予定。 たくらみ。「嫌なる物…~のある夜の長客人/仮名草子・犬枕」
※二※ (接尾)(1)動詞の連用形に付いて, (ア)動作をし始めて, まだそれが中途であることを表す。「読み~の本」「書き~の手紙」(イ)動作が起ころうとする直前の状態であることを表す。 「死に~」「つぶれ~」
(2)助数詞。 和語の数詞に付いて, (ア)一人で担えるほどの物を数えるのに用いる。「きぬびつ, ふた~にてあるを/源氏(松風)」(イ)「懸け鯛(ダイ)」を数えるのに用いる。 「角樽一荷に塩鯛一(ヒト)~/浮世草子・永代蔵 6」
→ がけ(掛)~も構いも無・し少しのかかわりもない。II「なんの~・き猫にまで/浄瑠璃・大経師(上)」
かけ【欠け・闕け】(1)かけること。 かけていること。「~茶碗」
(2)かけてこわれた部分。 かけら。III「瀬戸~」
かけ【賭け】〔「かけ(掛)」と同源〕(1)勝負事などで金品を出し合い, 勝者がその金品を取ること。 賭け事。「~をする」
(2)運を天に任せて思い切ってやってみること。IV「大きな~だ」
かけ【駆け・駈け】(1)馬を速く走らせること。 駆け足。(2)騎馬で敵陣に突入すること。V「さてこそ熊谷・平山が一, 二の~をばあらそひけれ/平家 9」
かけ【鶏】ニワトリの古名。「庭つ鳥~の垂尾(タリオ)の乱れ尾の長き心も思ほえぬかも/万葉 1413」
〔「かけろ」と鳴く声からの命名という〕
Japanese explanatory dictionaries. 2013.